小学算数で習うのが小数です。小数でかけ算を学んだあと、つぎはわり算ができるようにならなければいけません。

小数の計算をするとき、わり算はすこし内容が複雑ふくざつです。必ずしも、割り切れるとはかぎらないからです。わることができるまで計算したり、あまりの数を利用したりすることで答えを出さなければいけません。また、小数点を移動させることもよくあります。

小数の計算では、たし算や引き算、かけ算は簡単かんたんです。一方でわり算は理解りかいしなければいけないことがいくつもあります。そこで、どのように小数のわり算をすればいいのか解説かいせつしていきます。

小数と整数のわり算のやり方:割り切れる場合

まずは、簡単な小数のわり算から理解していきましょう。割り切れるわり算であれば、計算内容は複雑ではありません。たとえば、以下はどのように計算すればいいでしょうか。

  • $24.22÷7$

この計算をするとき、以下の筆算の式を作りましょう。

わり算のやり方について、整数の筆算と同じです。小数点を無視してわり算の計算をしましょう。そして最後に、答え(商)に対して同じ位置に小数点を加えます。以下のようになります。

小数と整数のわり算をするとき、割り切れる数字であれば計算はむずかしくありません。わり算をしたあと、同じ位置に小数点を加えるようにしましょう。

なお計算問題によっては、答えの一の位がゼロになることがあります。この場合、一の位には必ずゼロを書きましょう。以下のようになります。

  • $3.22÷7$

小数の計算では1よりも小さい数になることがあります。小数のわり算では、一の位がゼロになることがあると理解しましょう。

割り切れるまでする小数のわり算

一方で割り切れるまで計算しなければいけない問題もあります。この場合、小数の右に0を加えることで計算します。

小数には0がかくれています。たとえば1.4は1.400としるすこともできます。ただゼロは無限にあるため、小数のゼロは省略します。いずれにしても、小数では数字の右にいくつものゼロがあることを理解しましょう。

そのため小数のわり算で割り切れる場合、0を加えることで答えをだしましょう。たとえば、以下の計算はどのようにすればいいでしょうか。

  • $1.4÷25$

この計算をするとき、1.4ではなく1.40にして計算しましょう。以下のようになります。

しかし、ここで計算が終わってはいけません。ここから、さらにわり算をすることができます。そこで、つぎは1.40を1.400に変えて計算をしましょう。

小数の右にゼロを加えることによって答えを出すことができました。わり算をするとき、割り切れる場合はこの方法によって答えを出すようにしましょう。

わる数が小数の場合:小数点を動かしてわり算を行う

ここまで説明したわり算では、わる数が整数のときについて解説してきました。一方でわる数が小数のとき、どのように計算すればいいのでしょうか。

わる数が小数のとき、必ず小数点を移動させるようにしましょう。小数点を右に動かすことによって、わる数を整数にします。そうしなければ、小数のわり算をすることができません。例えば、以下の計算はどのようにすればいいでしょうか。

  • $3.22÷1.4$

筆算の式は以下のようになります。

わる数は1.4です。このままではわり算をすることができません。そこで、1.4ではなく14にしましょう。小数点を一つ右にずらすのです。

それと同時どうじに、3.22も小数点を一つ右に移動させましょう。わる数の小数点を移動させたため、わられる数についても同じように小数点の位置を変えるのです。そのため、筆算は以下のようになります。

わる数が小数のとき、そのままではわり算できないことを理解しましょう。そのため、このように小数点を移動させなければいけません。

わる数の小数を整数に変える必要があるため、小数点を右にいくつ移動させるのかについては、わる数の少数によって変わります。たとえば以下の計算では、小数点を右に2つ移動させることになります。

  • $6.848÷2.14$

以下のようにして、筆算の計算をしましょう。

どのように小数点を移動して、わる数を整数に変えればいいのか理解しましょう。

なぜ小数点を移動させても問題ないのか

このとき、多くの人で疑問ぎもんに思うことがあります。なぜ、小数点を移動させてもいいのでしょうか。この理由としては、小数点の場所を変えても答えは同じになるからです。

たとえば、以下はすべて同じ答えになります。

  • $100÷20=5$
  • $10÷2=5$
  • $1÷0.2=5$
  • $0.1÷0.02=5$

わる数とわられる数について、両方の数に対して10倍や100倍をしたとしても答えは同じになります。たとえば、$10÷2=5$と$100÷20=5$とくらべてみましょう。

同じように考えると、$1÷0.2$や$0.1÷0.02$についても、わる数とわられる数の両方を10倍または100倍することによって、同じ答えになると分かります。

$1÷0.2$であれば、両方の数に10をかけることで$10÷2$になります。また$0.1÷0.02$であれば、両方の数に100をかけることで$10÷2$になります。このように小数を整数に変えることができます。この方法によって、小数のわり算ができるようになります。

あまりが出る場合の小数と整数のわり算

ここまで、割り切れる場合のわり算について解説してきました。一方で割り切れない数字の場合、どのようにすればいいのでしょうか。整数のわり算で割り切れないとき、あまりの数を使います。これは小数のわり算でも同じです。

たとえば、以下の計算はどのようにすればいいでしょうか。

  • $22.3÷4$

筆算の式を作り、計算すると以下のようになります。

わり算の方法はこれまで説明したやり方と同じです。ちがうのは、あまりの数が出ることです。$22.3÷4$を計算すると、答えは5.5あまり0.3になります。

あまりの数を出すとき、小数点を真下におろすようにしましょう。小数の計算では、小数点の位置でミスが起こりやすいです。小数点の位置が違えば、あまりの数が変わってきます。そうなると正しい答えにならないため、小数点の位置を確認しましょう。

小数と小数のわり算であまりの数がある計算方法

一方でわる数が小数のとき、どのように計算すればいいのでしょうか。あまりの数が出るとき、わる数が小数の場合は計算ミスが起こりやすいです。そこで、どのように計算すればいいのか理解しなければいけません。

たとえば、以下の計算はどのようにすればいいでしょうか。

  • $10.86÷3.3$

筆算をするためには、わる数を整数にしなければいけません。そこで3.3ではなく、33に変えましょう。以下のように計算します。

さいご、あまりの数を出します。このとき注意が必要であり、あまりの数では「最初の小数点の位置」から、小数点を下におろします。以下のようになります。

$10.86÷3.3$の答えは3.2あまり0.3になります。

わる数とわられる数については、10倍にして割り算をすることで商が3.2です。一方であまりの数については、10倍にした108.6を基準きじゅんにするのではなく、元の数である10.86を基準にします。10.86の小数点を真下におろすことによって、あまりの数を出します。

商とあまりの数で小数点の位置が違う理由

小数のわり算で計算ミスが起こりやすいのは、商とあまりの数で小数点の位置が異なるからです。なぜ、商とあまりの数は小数点の場所が変わるのでしょうか。この理由を理解しましょう。

前に説明した通り、わる数とわられる数を10倍(または100倍)したとしても商は同じです。以下のように、同じ答えになります。

  • $100÷20=5$
  • $10÷2=5$

つぎに、割り切れない数について10倍してみましょう。以下の答えはどのようになるでしょうか。

  • $100÷30=3$ … $10$
  • $10÷3=3$ … $1$

このように、わる数とわられる数をそれぞれ10倍しても商は同じです。一方であまりの数は10倍になっていることが分かります。またわる数とわられる数を100倍すると、あまりの数は100倍になります。わり算では、10倍や100倍にするとあまりの数もそれにおうじて数が大きくなるのです。

あまりの数が本来よりも10倍や100倍になると答えが違ってしまいます。たとえば$10÷3$であれば、わる数とわられる数を10倍にして計算すると、さきほど説明した通りあまりの数は10倍になり、あまりの数は10になります。

わる数が3にも関わらず、あまりの数は10です。そのため、あきらかに答えが間違っているといえます。

そこで割り算をするとき、あまりの数は10倍(または100倍)をする前の数字を使います。小数点を移動させる前の数字を基準にすることによって、あまりの数について、正しい位置に小数点を加えることができます。

小数を含む計算をして商とあまりの数を出す

わり算をするとき、式に小数を含むことがあります。そこで、どのように小数のわり算をすればいいのか理解しましょう。

小数のわり算をするとき、割り切れる数の計算であれば簡単かんたんです。小数点の位置に気を付けて、通常のわり算をするだけです。このときわる数が小数なのであれば、小数点を移動させることでわる数を整数に変えるようにしましょう。

一方であまりの数がでる場合、計算ミスが起こりやすいです。わる数が小数の場合、商については、小数点を移動させた後の数を基準にしましょう。また、あまりの数は小数点を移動させる前の数を基準にして、小数点を加える必要があります。

こうした計算のルールがあることを理解して、小数を含むわり算の計算をしましょう。