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茶道と座禅の関係

 

仏教において、座った状態で精神統一をすることを座禅といいます。人はどうしても自分中心に物事を考えてしまいますが、そのようなエゴをできるだけ無くすため、修行のために座禅を行って自己を見つめなおします。

 

また、現在はストレス社会でもあります。このようなストレスに振り回されると、集中力が切れたり怒ったりして、さらなる悪循環に陥ります。そのようなときに呼吸を整えて精神を落ち着かせると、ようやく冷静な判断ができるようになります。このようなときに座禅は有効です。

 

そして、茶道と座禅には深い関わりがあります。お茶は仏教との関係が深いため、座禅とも密接な関わりがあるのです。

 

 調身(ちょうしん)、調息(ちょうそく)、調心(ちょうしん)

茶道は無言で進行していきます。会話をするなど砕けた雰囲気になる場面はあるものの、基本は静粛の中でコミュニケーションを行っていきます。

 

このとき、座る姿勢は正座です。足を折り曲げた状態で座り、できるだけ心を鎮めて体をリラックスさせます。

 

そこで、「静粛」「心を鎮める」「呼吸を整える」など、座禅で行われていることが茶道にも取り入れられています。茶道には、陶器や漆器、掛け軸、和歌、建築など、あらゆる日本文化が詰まっています。その中の一部に座禅があるのです。

 

実際に座禅を行うときは、「調身(ちょうしん)、調息(ちょうそく)、調心(ちょうしん)」という3つを意識します。これらは、それぞれ意味が違います。

 

 ・調身(ちょうしん)
心を落ち着かせるためには、最初に体をリラックスさせる必要があります。体に力が入っている状態では、精神が安定することはありません。そこで、背筋を伸ばして姿勢を正します。これが、調身(ちょうしん)です。

 

座禅では、座りやすいようにするため、多くはあぐらをかいた状態にします。ただ、前述の通り茶道では正座が基本です。そのため、座禅と茶道には座り方に違いがあります。ただ、「体をリラックスさせる」という基本的な考え方は同じです。

 

 ・調息(ちょうそく)
呼吸を荒くしていると、感情や精神が高ぶってしまいます。そこで呼吸を整え、ゆっくりと時間をかけて息を吐きます。これを、調息(ちょうそく)といいます。

 

 ・調心(ちょうしん)
姿勢を正して呼吸を整えると、自分の心の中にあった雑念や迷いごとが自然に消えていきます。気持ちが落ち着くことで、自己を見つめ直すことができるのです。これを、調心(ちょうしん)といいます。

 

座禅では、この3つのステップを踏むことで修業をしていきます。茶道でも、これと同じことを考えながら座る必要があります。内側から気持ちを整えることで、自分自身と見つめ合いながら茶事が進行していくのです。

 

先に述べたことを考えながら座るのは、座禅をしたり茶道をしたりする場面以外でも大いに活用できます。普段の生活の中で、「姿勢を正し、呼吸を整え、精神を鎮める」ということを意識して座ってみてください。常に落ち着いた状態の自然体でいられるはずです。

 

これら茶道や座禅などで学べることは、その場限りのものではありません。実生活の中で活かせるからこそ、日本の伝統文化として古くから息づいているのです。

 

なお、日本では座禅を体験できる寺があります。あらかじめ座禅ができる寺を確認して予約しておけば、自己を見つめなおせるチャンスに巡りあえるかもしれません。


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