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焼酎の増税とウイスキーによる色の区別

 

かつては特有な香りや風味から敬遠されていた焼酎でしたが、いまでは原料や製造方法の改良によってかなり飲みやすくなっています。

 

また、蒸留装置の開発によってほぼアルコールと水だけの「無色透明でピュアな焼酎」を造れるようになりました。この焼酎に炭酸水や果汁を加えた酎ハイの人気が高まり、焼酎の消費量は増えていきました。そうした中で行われたのは、焼酎に対する増税です。

 

かつて起こった増税問題により、焼酎とウイスキーの色に関して論争が巻き起こったことがあります。そこで、焼酎とウイスキーの違いからその区別を確認してきます。

 

   
 ※焼酎とウイスキー

 

 焼酎の増税と消費量
お酒は古くから税金(酒税)がかけられていました。そのため、焼酎の消費量が伸びるとそこに税金をかけ、財源を確保しようとするのは政府にとって自然な考え方です。

 

かつて焼酎は「古臭い」という理由であまり飲まれませんでしたが、前述の通り、製法を改良したり酎ハイを開発したりして消費量を大きく伸ばしました。これに目を付け、焼酎への酒税を高めようとした動きがあったのです。

 

また、このときはスコッチウイスキーの本場であるイギリス政府から圧力がありました。イギリスは日本でもウイスキーの消費量を増やしたいと考えており、同じ蒸留酒である焼酎の税率が低く、ウイスキーの酒税が高いのは不公平だと注文があったのです。

 

そこで、1980年代から2000年にかけて段階的に焼酎の増税が行われました。その結果、酒税はウイスキーなどと同程度の扱いになりました。これによって消費量が減るかと思われましたが、焼酎の消費量は落ちることなく増え続けました。もともと焼酎の税率が低かったため、あまり影響がなかったのです。

 

 ウイスキーと焼酎の違い
麦芽の酵素によって、大麦やライ麦などの穀物を発酵・蒸留したものがウイスキーです。それに対して、焼酎では麦芽などの「発芽した穀物」を使用してはいけないというルールがあります。そのため、ウイスキーと焼酎では製法が異なります。

 

麦焼酎ではウイスキーと同じように麦を活用しています。このときは製法が異なるので、ウイスキーと焼酎は明確に区別することができます。

 

ただ、実際にウイスキーと焼酎を区別するときは「色」で線引きをします。製造方法や香りでなく、なぜ「色」という選択をしたのかは不明ですが、そのように決められています。

 

焼酎の色はウイスキーの1/5〜1/10程度にしなければいけません。焼酎は無色透明であることがほとんどですが、これには「ウイスキーと焼酎を色で分ける」という理由があったのです。

 

蒸留した直後のお酒はどれも無色透明です。ウイスキーやブランデーはその後に木樽貯蔵を行います。木樽の色や香りが液体に移ることで、ウイスキーは琥珀色になります。「ウイスキーの色=木樽の色」なのです。

 

それに対して、焼酎を熟成させるときは甕(かめ)やステンレス、ホーローなどの容器を用いるため、無色透明のままです。

 

ただ、現在では木樽で貯蔵した焼酎も販売されています。前述の通り色に対しては制限があるものの、木樽で長期熟成させてウイスキーのような色をもつ焼酎が存在するのです。ただし、焼酎への着色が基準を超えてしまった場合、ろ過などによって色を薄める必要があります。


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