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焼酎での製法の違いと割り水

 

発酵させた原料を蒸留することにより、より濃いアルコールへと濃縮したものが焼酎です。蒸留するため、焼酎は蒸留酒と呼ばれます。

 

蒸留した後は、フィルターを通したり水を加えたりします。ただ、このときに特殊な製法で焼酎作りを行うことがあります。製法によって、焼酎の風味が異なります。また、焼酎に加える水によっても、その味に変化が表れるようになります。

 

 焼酎の特殊な製法
蒸留するとき、単に蒸留した液体を集めて処理したものだけが焼酎ではありません。特定の部分だけを寄せ集めたり、あえて工程を飛ばしたりすることがあります。

 

これらの例としては、「初溜取り(しょりゅうどり)」「無ろ過」「原酒」などがあります。

 

 ・初溜取り
初溜取りとは、蒸留を開始したとき、初めの方に出てくるお酒だけを集めたものを指します。初溜取りは別名でハナタレ(端垂れ)とも呼ばれます。

 

蒸留で最初に出てくる液体はアルコール度数が高く、約70度ほどになります。華やかな香りを有する成分を多く含むことが、初溜取りの特徴です。実際に出荷されるときは、水を加えてアルコールを薄めます。

 

 ・無ろ過
通常、蒸留した焼酎はフィルターに通されます。このとき、フィルターに通す過程を省いたものが無ろ過です。

 

フィルターでは、イオン交換樹脂などが活用されます。蒸留したばかりの焼酎には、油性成分が多く含まれています。焼酎の油性成分には、アルデヒド類やフーゼル油などのこげくさい臭いを発する物質があります。

 

そこで、これらアルデヒド類やフーゼル油を通さないイオン交換樹脂を用いることで、焼酎から臭いのもとを取り除くのです。こうして、クセが少なくて香りのよい焼酎になります。

 

一方、先ほどの油性成分が含まれていると、重厚感のある味わいになります。あえて無ろ過にすることで、もともとの焼酎がもっている風味を残すのです。

 

注意点としては、無ろ過であると油性成分が溶けきらず表面に油膜をはってしまうことがあります。また、酸化すると悪臭を放つようになります。これを避けるため、暗い場所に保管するなど、保存方法には気を付けなければいけません。

 

 ・原酒
蒸留した焼酎に対しては、水を加えることで薄めます。蒸留したままのお酒では、アルコール度数が高いです。そこで、蒸留したお酒を瓶に詰める前に水を加えます。これを、割り水(わりみず)といいます。

 

このとき、あえて割り水をせずにそのまま瓶詰めすることがあります。このような焼酎を原酒といいます。原酒では、水を加えていないのでアルコール度数が37〜45度と高くなります。

 

 割り水の性質で焼酎が変わる
蒸留したての焼酎は40度前後であるため、焼酎に水を加えて25〜35度にアルコール度数を抑えます。このような「割り水」を行うとき、水の性質によっても焼酎の品質が大きく影響されます。割り水で用いられる水としては、天然水を活用することが焼酎の特徴です。

 

天然水には伏流水や地下水、湧き水、温泉水などが用いられます。

 

ウイスキーなどを含め、世界で作られている蒸留酒の多くは、割り水を行うときに蒸留水を使用します。つまり、ミネラルなど何も含まれていない純粋な水を加えるのです。

 

一方、焼酎では先に述べたように自然界に存在する水をそのまま活用します。そこにはミネラルなどの成分が含まれているため、焼酎では水の性質も重要な要素の一つなのです。


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