日本伝統文化スタイル - 伝統工芸品や日本文化のポータルサイト

粕取り焼酎:日本酒の酒粕から造る焼酎

 

日本で古くから飲まれているお酒といえば、日本酒(別名:清酒)や焼酎が知られています。日本酒を造るとき、米や水、酵母などを混ぜ合わせて発酵させます。このとき、「原料を混ぜ合わせたもの」を醪(もろみ)といいます。

 

もろみを搾り取ることで、そこから日本酒が出てきます。このとき、もろみから液体(日本酒)を搾った後に残る固形物を酒粕(さけかす)といいます。このときの酒粕を利用して、焼酎を造ることがあります。

 

 酒粕から焼酎を造る
日本酒造りの後に残る酒粕には、約8%のアルコールが残っています。そのまま捨ててしまってもいいですが、多くは再利用されます。食品の保存に利用することがあれば、化粧品として酒粕を利用することもあります。

 

そして、酒粕を原料にして焼酎を造ることもあります。このような焼酎を粕取り焼酎(かすとりしょうちゅう)といいます。

 

日本酒を造る過程の中で出てくる酒粕を原料としていることから、日本酒を製造している酒蔵が粕取り焼酎を主に造っています。

 

古くからの製法による粕取り焼酎では、麹(こうじ)を用いません。麹とは、デンプンを糖へ変換するために必要な原料であり、焼酎造りでは欠かせないものです。

 

ただ、原料である酒粕にはもともとアルコールが含まれているため、酒粕にもみ殻を混ぜた後、そのまま蒸留するだけで焼酎が完成されます。

 

 正調粕取焼酎と吟醸酒粕焼酎
先に示した「酒粕ともみ殻を混ぜて蒸留した焼酎」というのは、正式には正調粕取焼酎(せいちょうかすとりしょうちゅう)と呼ばれます。

 

一方、酒粕に水や酵母を加えて再発酵させることで製造する焼酎も存在します。このような粕取り焼酎を吟醸酒粕焼酎(ぎんじょうさけかすしょうちゅう)といいます。つまり、粕取り焼酎は大きく2種類あります。

 

日本酒には、吟醸酒や大吟醸酒と呼ばれる、華やかな香りを放つ高級酒が存在します。これら吟醸酒を造った際の酒粕を再発酵させ、減圧蒸留を施すことで焼酎を造るのです。

 

吟醸酒には、吟醸香(ぎんじょうか)と呼ばれる果物のような香りがあります。桃やリンゴなど、その匂いは酒の酒類によってさまざまです。これと同じようなさわやかな香りを有し、上品な味わいを楽しめる蒸留酒が吟醸酒粕焼酎です。

 

日本酒を造っている酒蔵が粕取り焼酎を販売している場合、日本酒と焼酎を飲み比べてみるのも良いでしょう。味の違いを見分けることで、新たな発見があります。

 

なお、日本酒では水が重要な役割をしているのと同じように、粕取り焼酎でも水の質が焼酎の風味や味を大きく左右します。日本酒が関わる以上、良い水で造られる焼酎であるほど上質な味わいになります。


 スポンサードリンク

サイトマップ
HOME