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焼酎の貯蔵方法と熟成

 

蒸留して製造された焼酎がすぐに出荷されることはありません。これは、出来上がったばかりの焼酎は酒質が安定していないからです。酒の中にガス臭を感じさせるアルデヒド類や油分が残っているのです。

 

そこで、焼酎を一定期間貯蔵することで、不快に感じさせる臭いを飛ばすなどして風味や香りを安定させます。このときの貯蔵期間は、焼酎では最低3ヶ月は必要であると考えられています。

 

 貯蔵する容器によって味が変わる
焼酎を貯蔵して熟成させるとき、酒を入れる容器や保管場所によって酒質が変わります。その中でも、容器は焼酎の風味に大きな影響を与えます。焼酎の容器としてはタンク、甕(かめ)、樽(たる)の3つが主に利用されます。

 

最も頻繁に用いられるのはタンクであり、大容量での貯蔵が可能です。ステンレス製やホーロー製のタンクが活用され、容器の匂いが焼酎へ移りにくいというメリットがあります。ただし、熟成速度は他の容器に比べて遅く、時間がかかってしまいます。タンクは酒質を安定させるために用いられます。

 

一方、甕(かめ)を用いれば焼酎へ風味を付けることができます。素焼きの甕(低い焼成温度で軽く焼き固めた甕)には、細かい気孔(穴)があります。この気孔を通じて空気が通るため、熟成が進んでまろやかになります。

 

他にも、ウイスキーの貯蔵などで活用される樽を焼酎の熟成に用いることがあります。焼酎は透明であるものの、樽で貯蔵すると琥珀色の酒になり、樽の香りを付けることができます。

 

なお、中には長期熟成を目的に何年も置いておく場合があります。特に、3年以上の熟成期間をおいたお酒は古酒(クース)と呼びます。

 

焼酎の中でも、泡盛のように熟成期間が長くなるほど風味が増す場合、古酒が広く飲まれることもあります。泡盛では、「仕次ぎ(しつぎ)」と呼ばれる古酒を貯蔵・熟成させるための手法が存在するくらいです。仕次ぎでは、新酒と古酒を混ぜ合わせながら酒質を一定に保たせます。

 

 焼酎の保存場所
容器が焼酎の酒質に大きな影響を与えますが、保存場所まで工夫している酒蔵があります。例えば蔵内にタンクを用意して貯蔵するのではなく、洞窟やトンネル跡、鍾乳洞などを活用していることがあります。

 

貯蔵するとき、できるだけ温度や湿度の変化が少ないほど良いとされています。そこで、暑くなりやすい地域であってもひんやりとした保存場所を選んで保管するのです。

 

こうした焼酎の熟成は、瓶詰めした後も進んでいきます。そのため、ラベルがボロボロの状態になった焼酎が見つかったとき、かなり貴重な焼酎を飲めることでしょう。

 

ただしお酒は日光に弱いです。焼酎の成分は太陽の光によって分解されるため、明るい場所で長期保存したお酒は良くありません。光を遮って保管することで、よりまろやかな焼酎になるのです。酒蔵では、焼酎を保管する場所を暗くして、光を遮断しています。これは、できるだけ日光を避けるために行っているのです。

 

これと同じように、焼酎を家で保管するときは直射日光が当たらないようにしなければいけません。できれば、暗い場所での保存が望ましいです。


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