日本伝統文化スタイル - 伝統工芸品や日本文化のポータルサイト

日本酒を分ける4タイプ:熟酒、醇酒、薫酒、爽酒

 

酒造りを行う蔵元は日本に約1600あり、その中で流通している日本酒は4~5万種類にも上るといわれています。

 

たとえ同じ銘柄であっても、使用する米が違えば味は異なります。精米歩合(どれだけ米の外側を削るか)によっても、香りは大きく変化します。熟成させる度合いによっても、風味が違ってきます。

 

それだけ、日本酒は多彩なのです。

 

 熟酒、醇酒、薫酒、爽酒
種類の多い日本酒ですが、大きく「熟酒(じゅくしゅ)、醇酒(じゅんしゅ)、薫酒(くんしゅ)、爽酒(そうしゅ)」の4つに分けることができます。

 

これらは、「香りの強い・弱い」や「味の濃い・軽やか」によって区別します。それぞれの違いについては、以下の図に記しています。

 

 熟酒、醇酒、薫酒、爽酒

 

この4つは、それぞれに合う料理や温度が存在します。これらを認識した上で日本酒を飲むと、新たな発見があることでしょう。

 

 ・熟酒(じゅくしゅ)
何年も寝かせることで熟成させた日本酒を熟酒といいます。古酒や秘蔵酒が熟酒に該当します。

 

通常、日本酒といえば透明である場合が多いです。しかし、熟酒では3年以上かけて長期熟成させているため、その色は淡黄色や褐色に色づいています。これは、熟成させることで日本酒に含まれている成分が酸化・分解されるために起こります。

 

苦味や旨味が強く、独特で濃厚な味わいがあるのが特徴です。そのため、味の濃い料理と合います。

 

 ・醇酒(じゅんしゅ)
果物系の香りは少ないものの、醇酒には豊かなで落ち着いた香りがあります。日本古来の製法によって造られたお酒は醇酒になります。

 

酒造りで酵母を大量培養するとき、通常は乳酸菌を外から投入します。しかし、中には乳酸菌が自然に増殖するまで待つという製造方法があります。これによって造られたお酒に、「生酛」や「山廃」と呼ばれる種類の日本酒があります。自然の状態で酵母を増やすため、力強いお酒になります。

 

特に、醇酒は燗(お酒を温めること)にして飲むとその旨さが引き立ちます。乳製品の料理との相性が良く、旨みや香りの強い食事と合います。

 

 ・薫酒(くんしゅ)
吟醸酒や大吟醸酒など、米の外側をたくさん削って精米歩合を高めた酒が薫酒に当たります。果物やハーブなどの香りが広がる澄んだ味が特徴です。

 

苦味や旨みは少ないため、飲んだときはスッキリとしています。ただ、香り高い酒であることから、風味の強い料理には向かない傾向があります。それよりも、魚介類や素材をそのまま活かした料理などとの相性が良いです。

 

 ・爽酒(そうしゅ)
さわやかな印象を受ける、口当たりのやわらかいお酒が爽酒です。爽酒では、生酒や本醸造酒などが該当します。香りが少なく、軽やかな味わいがあります。

 

爽酒には「酸味や苦み成分が少ない」という特徴があるため、夏などに冷やして飲むとフレッシュな印象を受けます。白魚や野菜を使った料理、蒸した料理など、合わせられる食材は広いです。ただ、脂っこい料理に対しては反発する傾向があります。

 

このように、日本酒では4つのタイプごとに特徴があります。和食だけでなく、日本酒はフランス料理や中華料理などとも相性が良いため、それらに合わせた酒を用意すると料理がさらに引き立つようになります。

 

なお、酒の製造方法によって香りや味が違います。つまり、まったく同じ原料を使っていたとしても、あるときは熟酒になり、またあるときは薫酒になるのです。


 スポンサードリンク

サイトマップ
HOME