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日本酒の造り方:精米

 

日本酒造りは精米からはじまります。米の外側を削っていくことで、余分な成分を排除していくのです。この工程が精米です。

 

酒造りで行われる精米は、食用の精米に比べて時間がかかり、より厳密に管理しなければいけません。これは、酒用の米はたくさん削る必要があるからです。

 

 磨くことで米を輝かせる
米を刈り取ったとき、最初の状態を玄米といいます。通常、玄米のまま食べることはなく、ここから米を磨き上げることで外側を削り、食べやすくします。食用の米では、精米歩合が90%程度です。これは、外側を10%削り、90%を残すことを意味します。

 

それに対して、酒造りのために行われる精米では、精米歩合を70~50%以下にします。つまり、それだけ多くの米を削らなければいけません。

 

米の外側には、タンパク質や糖など、酒造りに悪影響を及ぼす成分が含まれています。外側が残れば、雑味の原因になるからです。そこで、これらを除外するために、できるだけ精米作業を施します。このとき、どれだけ精米するかによって、酒の味は変わってきます。

 

心白

米には、酒造りに適した酒造好適米というものが存在します。この米の特徴は、一つの米粒が大きく、その中心にある心白という「白く濁った部分」が大きいことです。

 

心白が酒造りに重要な部分であるため、ここまで削ってしまっては無駄が多くなってしまいます。つまり、精米するほど酒の味は鋭くなるものの、精米のし過ぎは効率が悪いということです。

 

こうして精米された酒造り用の米は、心白の部分が見えることで白く輝くようになります。

 

ちなみに、精米歩合70%まではすぐに削ることができます。しかし、それ以降は削るスピードが落ちます。そして、精米歩合50~60%では、米の外側にある糖などの成分をほぼ取り除くことができます。

 

精米歩合を上げるほど、多く削るので米粒が割れてしまう確率が高まります。そのため、米の形を残したまま精米歩合を上げるのは難しいのです。

 

   

 

当然ながら、精米歩合が高いと、削った部分や割れてしまった米粒などの「余分な部分」が多くなります。そのため、多く磨くほど良い酒を造れるものの、それだけたくさん米を無駄にするというジレンマがあります。

 

 「枯らし」の作業で精米後の米を寝かせる
精米した米をすぐに次の作業に移すことはありません。これは、精米直後の米は摩擦熱などによって水分が飛んでいるからです。

 

精米の次の作業では、米を水につける必要があります。水分が飛んで弱っている状態の米を水の中に入れれば、急速に水を吸ってべたついた状態になってしまいます。また、この状態の米はもろく割れやすいです。

 

そこで、米を袋に詰めて常温で何日も置いておくことで、時間をかけて米を冷やします。この間に空気中の水分を吸収させるのです。これを、「枯らし」といいます。

 

枯らしを行えば、精米後の米の水分量が上がるため、水につけたときに急速に水が浸み込むことはなくなります。このときの膨張により、米が割れる確率も少なくなります。そのため、酒造りでの精米では、枯らしの作業が必要不可欠になります。

 

枯らしは約1ヶ月の期間を要します。良い酒を造るためには、それだけの時間も必要なのです。


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