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素人が行う利き酒(テイスティング)の基本

 

ワインでも日本酒でも、酒の味を確かめるプロが存在します。これらの人が日本酒の香りや味をみることを、利き酒といいます。この利き酒は素人が行っても問題ありません。

 

ただ、プロのような減点方式による厳密な利き酒を行っても意味がありません。そういうのはプロに任せれば良いのであり、私たちは酒を楽しむことが一番の目的です。そこで、自分が好きな酒を探したり、新たな好みを発見したりする目的で利き酒をするといいです。

 

 見た目、香り、舌の味わい
日本酒では、利き酒をするときに「見た目」「香り」「舌の味わい」の3つで確かめます。つまり、目・鼻・口(舌)が重要になります。

 

まず、白色のお猪口に日本酒を注ぎましょう。ここで、外観を確認します。透明度や色調、粘性がポイントです。異常な濁りがないのはもちろんですが、その色を見極めるのです。日本酒では無色から琥珀色のものまで幅広いです。

 

次に、香りを確認します。お猪口に鼻を近づけて匂いを嗅いでみましょう。花の甘い香りがあれば、柑橘系の爽やかな匂いもあります。米など、穀物の香りを発することもあります。

 

そして、酒を口の中に含みます。このときは、一気に飲んではいけません。わずかな量を口に入れた後、息を軽く吸い込みながら舌の上で転がします。このときに感じる香りを「基調香」といいます。

 

酒を飲み込んだ後は、日本酒の香りが口や鼻から抜けていくはずです。このときの香りを「口中香」や「含み香」といいます。これらの見た目、香り、味わいの総合によって酒を判断していきます。

 

なお、日本酒の香りは変化していきます。まず、お猪口に注いだ直後の香りを「立ち香」「トップノーズ」といいます。このときは主に、果物の甘い香りが起こりやすいです。

 

次に、空気に触れることによって生じる香りになります。これは、空気中の酸素と香りの成分が反応することよって感じる匂いです。

 

最後に、「残り香」です。日本酒を飲んだあと、お猪口に残ったわずかな酒によって引き出される香りです。これには、スパイスやキノコ類などの熟成に関わる匂いが関係しているといわれています。

 

 好きな日本酒を探す
前述の通り、プロが行う利き酒ではないため、悪い点を探すのは無意味がありません。それよりも、「香りが良い」「のどごしが爽やか」など、褒めながら利き酒を行いましょう。減点方式ではなく、加点しながら酒を楽しむのです。

 

そのため、自分なりの感性で酒を味わうことが重要です。人によって好みが異なるため、「辛口・甘口」「味が濃い・淡麗」などによって好きな日本酒を探すことを目的にする必要があります。

 

ちなみに、米には香りや酸味などはありません。しかし、日本酒造りという複雑な製造工程の中に放り込まれると、「甘・酸・辛・苦・渋」という5つの味を感じるようになります。

 

これらは、麹菌や酵母などが作る酵素によって、デンプンやタンパク質が変化した結果として起こります。これらが絡み合うことで、酒を深く味わえるようになるのです。

 

なお、利き酒を行う前にタバコを吸ったりコーヒーを飲んだりするのはやめましょう。嗅覚が鈍り、適切な利き酒を行えなくなります。そのため、匂いの強い香水なども避けなければいけません。


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