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漆器はキズやひびなどを修理できる

 

生活の中で活用される漆器は、使っているうちにキズが付いたりひび割れたりしてしまいます。また、金粉などの装飾を施している場合は、この部分が摩耗してしまうことがあります。漆の色は変化するため、長年の使用によって変色することも考えられます。

 

こうしたとき、諦めてはいけません。漆は修理することができるからです。愛用している製品であるほどショックは大きいですが、漆器は元通りに戻せます。

 

 破損した漆器  破損した漆器

 

 新品同然に修理ができる
漆を何度も塗り重ねることで、漆器が作られます。そのため、傷が入っていたとしても、その上から漆を塗ることで傷を隠すことができます。後は、色の付いた漆を塗って仕上げをすれば、新品同然に生まれ変わります。

 

ただし、前述の通り、時間が経過すると漆の色は変わっていきます。そのため、買ったときと完全に同じ色にするのは困難です。それでも、ほぼ同じ色に仕上げることはできます。

 

また、漆器が割れてしまっても修理ができます。漆には接着作用があるからです。陶磁器が破損したとき、日本では漆を活用して繋げる作業を昔から行っています。これと同じように、破損した漆器を漆で繋げるのです。その後に漆を塗り重ねれば、修復した部分が分からなくなります。

 

これらの修復は早い方が良いです。傷が深くなったり、装飾が大きく剥げたりするほど、元の状態に戻すのが難しくなります。当然ながら、作業が困難になるほど修理にかかる日数は多くなり、値段も高くなると考えてください。

 

修理には、一部分だけを修理することがあれば、全体を修理することもあります。一部であれば料金も比較的安くなり、日数も短いです。ただ、それでも1~2ヶ月の期間は必要です。

 

 漆器を使いこむ
熱湯や酸・アルカリなどに対して、漆器は強いです。金を溶かしてしまう王水に対しても、漆器は変化しません。

 

ただ、漆器は乾燥に弱いです。そのため、冷蔵庫の中に長時間置いておくのは好ましくありません。また、食器洗い機によって乾燥するのもよくないです。さらに、漆器は紫外線にも弱いため、直射日光は避ける方が適切です。

 

このようにいくつか注意点はあるものの、漆器は非常に丈夫です。さらに、傷がついても修理が可能であるため、日常生活の中で使い込んでもまったく問題ありません。修理によって、何百年も同じ漆器を使うことができます。

 

しかし、修理ができない場合もあります。例えば、下地(漆を塗り重ねるための土台)に漆を使っていない場合であると、修復が不可能になることがあります。たとえ修理をしても、その周辺から剥げてすぐに傷んでしまうからです。一方、漆を使った下地であると、修復が可能です。

 

下地に漆を使っているかどうかは、現物を確認すれば判明できます。そのため、修理に出すときは「実物を見せてください」と店の人から依頼されるはずです。

 

下地は目に見えない箇所です。そのため、ここに漆を使わずに、安い漆器として販売している商品は数多く存在します。ただ、気に入った製品を何十年先も使い続けたいのであれば、下地に使われている素材など、目に見えない部分に対してもこだわってみてください。


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