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日本の焼き物と西洋の焼き物の違い:陶器と磁器

 

備前焼

西洋の焼き物と日本の焼き物を比べたとき、ある違いがあります。この違いが、備前焼を含めて日本独自の「和」の趣を出しているのです。これは、お茶を注ぐためのコップを見れば分かります。

 

その答えは、「手で持つための取っ手があるかどうか」という点です。西洋のコップには、取っ手があります。しかし、古くから知られている日本の焼き物には取っ手がありません。

 

 「取って」のあるなしから学ぶ陶磁器の歴史
陶磁器の中でも、西洋の焼き物の多くは磁器です。磁器は高温で焼成するため、叩いたときに金属のような音がします。よりガラス質で硬くなり、水を吸収しない性質を有します。そのため、たとえ薄くても強固な仕上がりになります。

 

白く輝き、透明度のあるものが磁器です。吸水性が低いため、醤油などを使用しても洗えば汚れを取ることができます。

 

一方、磁器に比べると陶器は粘土同士が粗くくっついています。透明度はなく、小さい穴が開いているので水を通します。中には無数の空気がありますが、この空気が熱を伝わりにくくします。

 

そのため、陶器に熱いお茶を注いでも手で持つことができます。取っ手がなかったとしても、やけどをせずにお茶を飲むことができるのです。

 

しかし、磁器では熱を伝えてしまうため、お茶を注いで直に触るとやけどしてしまいます。そこで、必ず取っ手が必要になります。西洋の焼き物に取っ手があり、伝統的な日本の焼き物に取っ手がないのは、このような違いがあるからと推測できます。

 

なお、陶器に吸水性があるとはいっても、多くの陶器は釉薬(ゆうやく:陶器の表面を覆っているガラスのようなもの)を塗ります。そのため、多くの陶器に吸水性はありません。

 

ただし、備前焼の特徴は釉薬を使わないことにあります。本来の土がもつ素材をそのまま活かして焼き上げるのが備前焼なのです。そのため、備前焼は陶器のもつ性質を最大限に発揮させることのできる焼き物であるといえます。

 

このように、釉薬を用いずに陶器の性質を引き出すことから、備前焼は「投げても割れぬ」「長時間おくと、うまい酒に」などといわれています。


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ギャラリーしょうざん
備前焼の産地である岡山県伊部で、備前最大のギャラリー。また窯元としての誇りと伝統で、備前焼の展示・販売を行う。

備前焼:ギャラリーしょうざん


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